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会社支配権について

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先日、事業承継ガイドラインについての話題をアップしました。

 

ところで、事業承継とは、ざっくり言えば、オーナーが、(親族内)後継者や従業員後継者に対して、事業(や会社)を継承してもらうことを指します(もちろん、第三者への売却等含めたM&Aもあります)。

そして、株式会社の場合であれば、オーナー(株主)の株式の譲渡を通じた事業承継が一般的でしょう(もちろん、そのほかに会社分割などの組織再編行為もあります)。

 

● 会社支配権とは ●


さて、株式会社については、株主=会社のオーナー、ということになります。

そして、株主=会社のオーナーは、会社を「間接的に」コントロールすることができます。

ここに「間接的」とあるのは、株主は、取締役の選任や解任などの決議、会社の重要事項などの決議など、株主総会決議を通じて、会社をコントロールするという建前だからです。

より具体的にいえば、株主は、原則として1株1議決権を有しており、株主総会の決議(例えば、取締法の選任決議)は主に議決権の数によりその可決の可否が決まるため、議決権を多く有する株主が、会社の株主総会での議決権行使を通じて、会社を支配することになるのです。

 

 

● 会社支配権の度合い ●


 

ところで、株主は、どの程度の議決権を持っていれば、会社を支配することができるのでしょうか。

 

それは、株主(=オーナー)の持株比率によって、会社支配の度合いが決まります。

 

まずは、持株比率100%の場合(①)

この場合には、株主が完全オーナーとして、全ての意思決定ができますね(=完全支配権)。当然ですが。

 

次に、持株比率が3分の2以上(66 ²/₃%)の場合(②)

株会社の定款変更や合併などの会社の重要な事項であることから、株主総会の特別決議が必要とされるところ、持株比率が3分の2以上(66 ²/₃%)の場合には株主総会の特別決議を単独で可決させることができます。

そのため、この場合には、会社の重要な事項を単独で決めることができるということになり、通常は会社を支配することができる状態(=会社支配権)といえます。

 

次に、持株比率が3分の1超(33 ¹/₃%)の場合(③)

この場合には、株主総会の特別決議を単独で阻止することができます。

 

以上が基本で、

 

あとは、持株比率が10分の9以上(90%以上)であれば、少数株主を追い出す権利として、特別支配株主の株式等売渡請求権という強力な権利もありますね。

また、持株比率が2分の1超(50%超)であれば、単独で株主総会の普通決議を成立することができますね。

 

● 結 論 ●


 

このように、株主(=会社のオーナー)による会社支配については、基本的には、持株数(=議決権数)により、その度合いが異なるということになるのです。

そして、会社支配権の争いは、様々な手段による持株比率の変動を通じて、いろいろな攻撃防御手段が繰り返されるのです。

 

それでは,実際上,どのような形で会社支配権の争いが顕在化するのでしょうか(次に続く)。

 

 

今日はここまで。

 

弁護士 仲宗根 朝洋

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